会社の状況を数字で把握するための資料として決算書がありますが、税務や会計を理解しないまま読みこなし、それを活用するに至るには少々高いハードルがあるというのが実情です。その結果、数字嫌いになってしまう経営者や数字を軽んじてしまう経営者になってしまう傾向があります。しかし、数字を軽んじる人は数字に軽んじられるものです。そのため、数字が苦手な経営者ほど不景気の時に大打撃をこうむりやすい傾向にあります。
まずは、何よりも数字に興味を持つことが大事で、その数字を理解するうえで率先して身につけなくてはならなのが資金繰りの知恵です。お金は会社を運営するために欠かせないガソリン的な存在で、たとえ黒字化していてもお金がなくなったら一気に倒産に追い込まれることもあります。しかし、これほどまでに大事な資金繰りについて、その知恵はあまり浸透しておらず、自転車操業でお金の工面にまわり余裕を失っている会社が多くなっています。現在のビジネス上のお金のやり取りというのは預金口座を通じて行われており、それはつまり、預金通帳をみれば会社の資金繰りがそのまま見えてしまうということです。
ですから、決算書が苦手でも預金通帳で資金繰りをよくするための方法があるのです。会社の規模が小さくなればなるほど、経営者が直接、財布のヒモを握っていることが多くなりますから、預金通帳は経営者のお金や使い方までもがにじみ出ることになります。お金の流れが預金通帳には記されているので、それにより資金繰りをコントロールでき、危機の事前予測によりリスクコントロールや将来に向けての資金計画、銀行に対する考え方や対応までもが変えられるのです。
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